2007年08月10日
「野菜」で浮き彫りになる人生 第4回
第4回は「野菜の価値」について。このコーナーでお馴染み、河内長野の門林さんとの対話の中で、
「野菜の価値基準はどのように決まるのか?」というお話がありました。
例えば、胡瓜。
世に出回っている胡瓜で良いとされているものの基準って何か分かりますか?
鮮度は勿論の事、大きさなどいろいろありますが、なかでも「真っ直ぐである。」ということに割り重きを置いている傾向があります。
「真っ直ぐである。」という事は流通、そして調理の都合上(特に我々のような飲食店)当たり前のように考えられています。
真っ直ぐならば、箱に決められた数を無駄なく詰めることができる、調理においては均一に調理が可能であると。
果たして、それでよいのか?
というのが、門林さんの投げかけた問い。確かに、真っ直ぐであるが美味しくない。はたまた農薬まみれ(中国ほどのことはなくとも)。
法律で定められている範囲内で農薬、化学肥料を使えば、均一に真っ直ぐな胡瓜を作る事はたやすい。しかし、それが完全に安全なのかといえば、疑問に残る。
以前にも少し触れた事がありますが、門林さんがおこなっている「エコ農法」。
大阪府知事の認可も受けているこの農法あるいは栽培法は法定の農薬、化学肥料の半分以下で抑えて育てることです。
この方法で行くと、まともに育つ胡瓜が60〜70%、その中で「真っ直ぐ」なものはその半分だそうです。
ということは市場で出回る胡瓜が1本50円と考えると、この農法では約3分の1しかその値段で売れない事になる。しかし、真っ直ぐでも曲がっていても味は同じ。おかしいとは思いませんか?
そういった曲がったものでも捨てるわけには行かないので、普通の農家さんなら、3本いくら、5本でいくらと安売りしてしまう。それでは駄目なんです。手間隙掛けて利益が出ないと、次には繋がっていかないのです。
いくら、安全で安心、味も保証付きでも翌年には作れなくなっては元も子もない。そうして、農家さんは農業をやめていくのです。
だから、我々も良く考えて、モノの価値を見極めて食べ物を選ばないといけません。安全なものを提供してくれている人たちを守っていくのは、自分次第。
今度、胡瓜(だけではない。)を買うときはそんな事も考えてみてください。
